本社工場会計の要点を押さえた後は、徹底的に本社工場会計の問題を解きましょう。
日商簿記2級に合格するためには、数多くの問題を解くことが重要です。
本社工場会計問題
【問1】
工場会計を独立させているとき、次の取引について工場の仕訳をしなさい。工場の元帳には、次の勘定が設定されている。なお、完成品の単位原価は、等しかったものとし、工場における製品勘定残高は、常に工場の製品倉庫の有高と一致させている。また、工場から本社への製品の振り替えには、製造原価の20%の利益を加算している。
工場の勘定科目:材料、賃金、製造間接費、仕掛品、製品、内部売上、内部売上原価、本社
- 当月の完成品は30,000円であった。
- 当月完成品の6割を本社に納入した。
【問2】
当月に工場から本社に納入した製品のうち、30%が、当月末に在庫として残った。その分に含まれている内部利益を、問1の資料を使って、計算しなさい。
解答
-問1-
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 製品 | 30,000 | 仕掛品 | 30,000 |
2 | 内部売上原価 | 18,000 | 製品 | 18,000 |
上記2.
製品:30,000円×60%=18,000円
内部売上:18,000円×120%(内部利益)=21,600円
-問2-
内部利益は、1,080円です。
21,600円×30%=6,480円(本社在庫分)
21,600円には、20%の利益(内部利益)が含まれているため、6,480円にも、20%の利益(内部利益)が含まれています。
内部利益が含まれていない製品原価をYとして計算します。
Y×120%(内部利益)=6,480円
Y=6,480円÷120% Y=5,400円
よって、6,480円(内部利益が含まれている原価)-5,400円(内部利益が含まれていない原価)、または、5,400円×20%=1,080円が内部利益となります。