固定資産の要点を押さえた後は、徹底的に固定資産の問題を解きましょう。
日商簿記2級に合格するためには、数多くの問題を解くことが重要です。
目次
固定資産問題【項目別】
手形購入・売却問題
次の取引について仕訳しなさい。
- A商店は、B商店から営業用乗用車800円を購入し、代金は約束手形を振り出した。
- A商店は、B商店に、営業用乗用車(帳簿価額600円)を500円で売却し、代金は約束手形を受け取った。なお、直接法により記帳している。
- 問1の約束手形の支払期日が到来したので、当座預金口座から引き落とされた。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 車両運搬具 | 800 | 営業外支払手形 | 800 |
2 | 営業外受取手形 | 500 | 車両運搬具 | 600 |
3 | 営業外支払手形 | 800 | 当座預金 | 800 |
割賦購入問題
次の取引について、仕訳しなさい。
- A商店は、備品2,000円を割賦契約(5回の分割払い、代金は毎月末に500円支払う)で購入した。なお、利息の金額は、前払利息として計上する。
- A商店は、備品2,000円を割賦契約(5回の分割払い、代金は毎月末に500円支払う)で購入した。なお、利息の金額は、支払利息として計上する。
- 問1で購入した備品について、最初の支払日が到来し、代金500円は、当座預金口座から引き落とされた。なお、前払利息は、支払時に定額法により配分する。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 備品 | 2,000 | 未払金 | 2,500 |
2 | 備品 | 2,000 | 未払金 | 2,500 |
3 | 未払金 | 500 | 当座預金 | 500 |
建設仮勘定問題
次の取引について、仕訳しなさい。
- 店舗の建築を2,000円で、建設会社に請け負わせ、建築中に、建築代金の一部800円を、建設会社に対し、小切手を振り出して支払った。
- 問1の店舗が完成し、引き渡しを受け、残金を現金で支払った。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 建設仮勘定 | 800 | 当座預金 | 800 |
2 | 建物 | 2,000 | 建設仮勘定 | 800 |
修繕費と資本的支出問題
次の取引について、仕訳しなさい。
- 建物の定期修繕と改修を行い、代金800円を小切手を振り出して支払った。なお、このうち500円は改良のための支出とみなされた。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 建物 | 500 | 当座預金 | 800 |
定率法と生産高比例法問題
次の取引について、仕訳しなさい。
- 営業用自動車の取得原価は50万円、残存価額は取得原価の10%、総走行可能距離20,000km、当期走行距離4,000 kmである。生産高比例法による減価償却に関する決算整理仕訳(間接法)をしなさい。
- 建物の取得原価が10万円、減価償却累計額が2万円、償却率が20%である。定率法による減価償却に関する決算整理仕訳(間接法)をしなさい。
- A商店(年1回決算日3月31日)は、当期首に備品(取得原価50万円、償却保証額5万4千円、改定償却率0.5、耐用年数5年)を取得した。200%定率法による減価償却に関する決算整理仕訳(間接法)をしなさい。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 減価償却費 | 90,000 | 減価償却累計額 | 90,000 |
2 | 減価償却費 | 16,000 | 減価償却累計額 | 16,000 |
3 | 減価償却費 | 200,000 | 減価償却累計額 | 200,000 |
固定資産の買換え問題
次の取引について仕訳しなさい。
- 当期首に、旧車両運搬具(取得価額1,000,000円、減価償却累計額600,000円)を、現金300,000円で下取りしてもらい、新車両運搬具800,000円を購入した。なお、下取価額を差し引いた残額は月末に支払うことにする。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 車両運搬具 | 800,000 | 車両運搬具 | 1,000,000 |
固定資産の除却と廃棄問題
次の取引について、仕訳しなさい。
- 当期首に、備品(耐用年数5年、取得原価1,200円、減価償却累計額 800円、間接法)を除却した。その備品の処分価値は、300円と見積もられた。なお、除却費用20円は、現金で支払った。
- 当期中に、備品(耐用年数5年、取得原価1,200円、前期末減価償却累計額 800円、当期の減価償却費50円、間接法)を廃棄した。廃棄の際に発生した処分費用30円を現金で支払った。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 減価償却累計額 | 800 | 備品 | 1,200 |
2 | 減価償却累計額 | 800 | 備品 | 1,200 |
固定資産の滅失問題
次の取引について、仕訳しなさい。
- 当期の3月31日に、保険を掛けていない建物(取得原価500,000円、減価償却累計額125,000円、定率法0.25、間接法、年1回3月末日決算)が火災により焼失した。
- 当期の3月31日に、保険を掛けている建物(取得原価500,000円、減価償却累計額125,000円、定率法0.25、間接法、年1回3月末日決算)が火災により焼失したので、ただちに、保険会社に保険金の支払いを請求した。
- 問2の火災について、保険会社から保険金300,000円を支払うという通知を受けた。
- 問2の火災について、保険会社から保険金280,000円を支払うという通知を受けた。
- 問4の処理をした後、保険会社から保険金280,000円が、普通預金口座に振り込まれた。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 減価償却累計額 | 125,000 | 建物 | 500,000 |
2 | 減価償却累計額 | 125,000 | 建物 | 500,000 |
3 | 未収入金 | 300,000 | 火災未決算 | 281,250 |
4 | 未収入金 | 280,000 | 火災未決算 | 281,250 |
5 | 普通預金 | 280,000 | 未収入金 | 280,000 |
無形固定資産と研究開発費問題
次の取引について仕訳しなさい。
- 当期首に特許権500円を現金で取得した。なお、付随費用として60円を現金で支出した。
- 決算において、問1の特許権を8年で償却した。
- 当期首に、自社利用目的でソフトウェア500円を現金で購入した。なお、将来の費用の削減が確実に見込まれる。
- 決算において、問3のソフトウェアについて定額法で償却する。なお、利用可能期間は、5年である。
- 研究開発の目的にのみ使用され、他の目的に使用できない機械装置800円を現金で購入した。
- 研究開発目的のために材料費300円と消耗品200円を現金で購入した。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 特許権 | 560 | 現金 | 560 |
2 | 特許権償却 | 70 | 特許権 | 70 |
3 | ソフトウェア | 500 | 現金 | 500 |
4 | ソフトウェア償却 | 100 | ソフトウェア | 100 |
5 | 研究開発費 | 800 | 現金 | 800 |
6 | 研究開発費 | 500 | 現金 | 500 |
圧縮記帳問題
次の取引について、仕訳しなさい。
- 備品を取得するための国庫補助金500円が、当社の当座預金口座に振り込まれた。
- 国庫補助金500円と自己資金を原資に備品900を取得し、代金は当座預金口座から支払った。なお当該備品について国庫補助金500円分について直接控除方式による圧縮記帳の処理を行った。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 当座預金 | 500 | 国庫補助金受贈益 | 500 |
2 | 備品 | 400 | 当座預金 | 900 |
固定資産問題【テスト版】
次の取引について、仕訳しなさい。
- A商店は、12月1日に備品(現金販売価額800円)を割賦契約により購入した。代金は月末ごとに支払期限の到来する額面180円の約束手形5枚を振り出して交付した。なお、利息の金額は、前払利息として計上する。
- 決算日3月31日に、問1の利息の期間配分について、決算整理を行った。
- 建物の改修工事を行い、代金800円を小切手を振り出して支払った。なお、代金800円のうち、300円は、耐用年数を延長させる効果があると認められた。
- 備品(取得原価50万円、減価償却累計額39万2千円、償却保証額5万4千円、改定償却率0.5、耐用年数5年)の200%定率法による減価償却に関する決算整理仕訳(間接法)をしなさい。
- A商店(年1回3月31に決算)は、×1年4月1日に取得した取得原価10万円の備品(耐用年数5年、残存価額0円、定額法、間接法)を×5年3月31日に廃棄した。廃棄費用3,000円は、現金で支払った。
【解答】