試験範囲である全論点を押さえた後は、徹底的に総合問題(精算表作成編)を解きましょう。
日商簿記2級に合格するためには、数多くの問題を解くことが重要です。
精算表作成問題
精算表作成問題の解答用紙(PDF版)はこちらからどうぞ
次の精算表の試算表欄と決算整理事項等にもとづいて精算表を作成しなさい。なお、会計期間は、×2年4月1日から×3年3月31日である。
【決算整理事項等】
- 受取手形及び売掛金の期末残高に対して2%の貸倒引当金を差額補充法により設定する。
- 保有している株式にかかる配当金領収証3,000円を受け取っていたが、未記帳であった。
- 商品の期末棚卸は、次のとおりである。
・帳簿棚卸数量100個 原価@300円
・実地棚卸数量80個 正味売却価額@250円
棚卸減耗損は、売上原価に算入せず、商品評価損は、売上原価に算入するものとする。売上原価は、仕入の行で計算するものとする。 - 売買目的有価証券について、時価法により評価替えをする。なお、当該有価証券の期末時価は6,000円である。
- 建物:定額法 耐用年数20年、残存価額 取得原価の10%
備品:定率法 償却率年20%、当期の11月1日に備品を取得している。 - ソフトウェアは、当期の10月1日に自社利用のために取得したものである。定額法(耐用年数5年)により償却する。
- 退職給付引当金の当期繰入額は、3,800円である。
- 支払利息のうち1,200円は、×2年11月1日に向こう1年分を支払ったときに計上したものである。
精算表作成問題の解答
【解答】
【決算整理仕訳等】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 貸倒引当金繰入 | 200 | 貸倒引当金 | 200 |
2 | 現金 | 3,000 | 受取配当金 | 3,000 |
3 | 仕入 | 20,000 | 繰越商品 商品評価損 | 20,000 4,000 |
4 | 有価証券評価損 | 1,000 | 売買目的有価証券 | 1,000 |
5 | 減価償却費 | 21,500 | 建物減価償却累計額 | 9,000 |
6 | ソフトウェア償却 | 2,000 | ソフトウェア | 2,000 |
7 | 退職給付費用 | 3,800 | 退職給付引当金 | 3,800 |
8 | 前払利息 | 700 | 支払利息 | 700 |
- 問1:貸倒引当金
(20,000円+40,000円)×2%-1,000円=200円 - 問3:棚卸減耗損と商品評価損
(100個-80個)×300円=6,000円→棚卸減耗損
(300円-250円)×80円=4,000円→商品評価損 - 問5:減価償却
200,000円×0.9÷20年=9,000円→建物減価償却
150,000円×20%×5ヵ月÷12ヵ月=12,500円→備品減価償却 - 問8:費用の繰延べ
1,200円×7ヵ月÷12ヵ月=700円