個別原価計算の要点を押さえた後は、徹底的に個別原価計算の問題を解きましょう。
日商簿記2級に合格するためには、数多くの問題を解くことが重要です。
目次
個別原価計算問題
問題1:原価計算表1
問題1の解答用紙(PDF)はこちらからどうぞ
次の資料にもとづき原価計算表を完成させなさい。なお、当社は、実際個別原価計算を採用している。製造間接費については、下の原価計算表に記載している基準により実際配賦している。
【資料】
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【解答】
(1)~(4)の解答は全て同じとなります。
(1)の製造間接費
配賦率→3,000÷3,000=1
No1→1×1,200=1,200 No2→1×1,800=1,800
(2)の製造間接費
配賦率→3,000円÷2,000円=1.5
No1→1.5×800=1,200 No2→1.5×1,200=1,800
(3)の製造間接費
配賦率→3,000÷50=60
No1→60×20=1,200 No2→60×30=1,800
(4)の製造間接費
配賦率→3,000÷40=75
No1→75×16=1,200 No2→75×24=1,800
問題2:各勘定の記入1
問題2の解答用紙(PDF)はこちらからどうぞ
次の原価計算表にもとづいて、各勘定の記入を完成させなさい。
【解答】
問題3:各勘定の記入2(予定配賦・機械稼働時間)
問題3の解答用紙(PDF)はこちらからどうぞ
次の資料にもとづいて、当月(4月)の各勘定の記入を完成させなさい。なお、当社は、個別原価計算を採用しており、製造間接費は、機械稼働時間を基準に予定配賦している。なお、年間の製造間接費予算が24万円で、年間の予定機械稼働時間は、120時間である。
【解答】
- 予定配賦率:24万円÷120時間=2,000円/時間
- 製造間接費予定配賦額
No1:2,000円× 8時間=16,000円
No2:2,000円×12時間=24,000円
No3:2,000円× 9時間=18,000円
2,000円× 8時間=16,000円
No4:2,000円×13時間=26,000円 - 仕掛品勘定
前月繰越→No3の前月の原価
直接材料費→No1+No4
直接労務費→No1+No3の当月+No4
製造間接費→No1+No3の当月+No4
製品→No3+No4の原価
次月繰越→No1の原価 - 製品勘定
前月繰越→No2の原価
売上原価→No2+No3の原価
次月繰越→No4の原価
問題4:各勘定の記入3(予定配賦・直接作業時間)
問題4の解答用紙(PDF)はこちらからどうぞ
次の資料にもとづき各勘定の記入を完成させなさい。なお、当社は、個別原価計算を採用しており、製造間接費は、直接作業時間を基準に予定配賦している。
【資料】
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【解答】
問題5:製造間接費配賦差異等1
当年度の公式法変動予算及び当月の実際データは、以下のとおりである。これにもとづいて、予定配賦額、製造間接費配賦差異を計算し、配賦差異は、予算差異と操業度差異に分析しなさい。なお、配賦基準は、機械稼働時間による。
【資料】
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予定配賦額 | ( )円 | 予算差異 | ( )円 |
配賦差異 | ( )円 | 操業度差異 | ( )円 |
【解答】
- 予定配賦額=69,000円
配賦率×30時間 配賦率→300円+(120万円÷600時間)=2,300円/時間 - 配賦差異=△131,000円
69,000円-200,000円←不利差異 - 予算差異=△91,000円
300円/時間×30時間+100,000円-200,000円←不利差異(借方差異) - 操業度差異=△40,000円
2,000円/時間×(30時間-50時間)←不利差異(借方差異)
問題6:仕訳
次の取引を仕訳しなさい。使用する勘定科目は、【現金、仕掛品、製造間接費、賃金、材料、雑収入、作業屑、仕損費】とする。
- 当月の材料費消費額は、4,500円(No1:1,200円 No2:1,800円 製造指図書番号が不明:1,500円)である。
- 製造指図書#100の製造中に仕損が発生したので、その補修のために補修指図書#100-1を発行し、補修指図書#100-1に、補修にかかった原価(直接材料費800円、直接労務費600円、製造間接費700円)を集計した。
- 問2の補修原価を仕損費として計上した。
- 問3の仕損費を製造指図書#100に賦課した。
- 製品Aから作業屑が発生した。なお、評価額は、2,000円である。
- 製品Bから作業屑(価値が僅少)が発生した後に、その作業屑を売却し、代金300円を現金で受け取った。
【解答】
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
1 | 仕掛品 | 3,000 | 材料 | 4,500 |
2 | 仕掛品 | 2,100 | 材料 | 800 |
3 | 仕損費 | 2,100 | 仕掛品 | 2,100 |
4 | 仕掛品 | 2,100 | 仕損費 | 2,100 |
5 | 作業屑 | 2,000 | 仕掛品 | 2,000 |
6 | 現金 | 300 | 雑収入 | 300 |
問題7:原価計算表2
製造指図書#100の製造中に仕損(正常)が発生し、その補修のために補修指図書#100-1を発行し、当月中に補修が完了している。当該補修指図書に集計された原価は、直接材料費100円、直接労務費80円、製造間接費120円である。次の原価計算表を作成しなさい。なお、仕損費は、直接経費として処理する。
#100 | #100-1 | |
直接材料費 | 200 | |
直接労務費 | 200 | |
製造間接費 | 300 | |
小計 | 700 | |
仕損費 | ||
合計 | ||
備考 | 完成 | #100へ賦課 |
【解答】
#100 | #100-1 | |
直接材料費 | 200 | 100 |
直接労務費 | 200 | 80 |
製造間接費 | 300 | 120 |
小計 | 700 | 300 |
仕損費 | 300 | △300 |
合計 | 1,000 | 0 |
備考 | 完成 |
問題8:各勘定の記入3(予定配賦・直接作業時間)
問題8の解答用紙(PDF)はこちらからどうぞ
当工場では、実際個別原価計算を採用している。次の資料にもとづいて各勘定の記入を完成させなさい。なお、当月は、4月であり、製造間接費については、直接作業時間を配賦基準として予定配賦している。
【資料】
年間の製造間接費予算が24万円で、年間の予定直接作業時間は、480時間である。
当月の製造間接費の実際発生額は、25,000円(材料12,000円、賃金6,000円、経費7,000円)である。
【解答】
予定配賦率:24万円÷480=500円/時間
製造間接費予定配賦額
No1:500円×8時間=4,000円
No2:500円×12時間=6,000円
No3:500円×9時間=4,500円
500円×8時間=4,000円
No4:500円×13時間=6,500円
No4-1:500円×4時間=2,000円仕掛品勘定
前月繰越→No3の前月の原価
直接材料費→No1+No4+No4-1
直接労務費→No1+No3の当月+No4+No4-1
製造間接費→No1+No3の当月+No4+No4-1
製品→No3+No4の原価
次月繰越→No1の原価製品勘定
前月繰越→No2の原価
売上原価→No2+No3の原価
次月繰越→No4+No4-1の原価
問題9:製造間接費配賦差異等2
次の資料にもとづいて製造間接費配賦差異を計算し、配賦差異は、予算差異と操業度差異に分析しなさい。なお、機械稼働時間を配賦基準として製造間接費を予定配賦している。(1)は、固定予算を用いる場合、(2)は、公式法変動予算を用いる場合である。( )内は、借方差異(不利差異)なら、借方と記入し、貸方差異(有利差異)なら、貸方と記入しなさい。
【資料】
製造間接費の当年度予算額:変動費率500円/時間、固定費48万円
予算における基準操業度:480時間
当月実際機械稼働時間:18時間
当月製造間接費実際発生額:3万円
(1) 固定予算の場合 配賦差異 = 円( ) 予算差異 = 円( ) 操業度差異= 円( ) | (2)公式法変動予算の場合 配賦差異 = 円( ) 予算差異 = 円( ) 操業度差異= 円( ) |
【解答】
(1) 固定予算を用いる場合
配賦差異=3,000円(借方) 予算差異=30,000(貸方) 操業度差異=33,000(借方) |
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(2)公式法変動予算を用いる場合
配賦差異=3,000円(借方) 予算差異=19,000(貸方) 操業度差異=22,000(借方) |
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