製造業会計問題
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次の資料にもとづいて、解答用紙上の損益計算書と貸借対照表を完成させてください。なお、税効果会計を適用しないものとします。
【資料】
1.3月中の取引
(1)材料600円を掛けで仕入れた。なお、その材料を直接材料として500円分、間接材料として100円分、消費した。
(2)直接工に対して、賃金220円を現金で支給した。なお、この賃金は、直接作業時間によるものである。
間接工に対して、賃金150円を現金で支給した。
なお、前月未払額及び当月未払額については、考慮する必要はない。
(3)製造間接費の予定配賦額は、700円である。
(4)以下の事項以外の製造間接費の実際発生額が600円である。なお、現金で支払っている。
(5)当月の完成品総合原価:700円・当月の売上原価:900円、当月の製品掛け売上高:2,000円
2.決算にあたり実地棚卸をした結果、材料実際有高が300円(正常な範囲)・製品実際有高が700円(正常な範囲)となっている。
なお、製品の棚卸減耗は、「売上原価に賦課する」ものとする。
3.建物の減価償却費については、期首の時点で年間発生額を見積もって、月割額200円を毎月計上しており、決算月においても同様の処理を行うものとする。なお、120円が製造活動用、80円が販売・一般管理活動用である。
4.売上債権の期末残高に対して2%の貸倒れを見積もり、差額補充法により貸倒引当金を設定する。
5.退職給付引当金については、年度見積額の12分の1である300円を毎月計上しており、決算月においても同様の処理を行うものとする。なお、製造活動に携わる従業員分が200円で、それ以外の従業員分が100円である。
6.決算月に発生した上記の原価差異は、比較的少額、かつ、正常な原因によるものである。なお、2月までの各月において生じた原価差異については、毎月の月次決算において、売上原価に賦課されている。
7.法人税、住民税及び事業税は、税引前当期純利益の30%とする。
解説:製造業会計
1.3月中の取引
(1)の仕訳
材料600/買掛金600
仕 掛 品500/材料600
製造間接費100
※主要材料費・買入部品費→直接材料費に該当します
※補助材料費・工場消耗品費・消耗工具器具備品費→間接材料費に該当します
(2)の仕訳
~直接工~
賃金220/現金220
仕掛品220/賃金220
~間接工~
賃金150/現金150
製造間接費150/賃金150
(3)の仕訳
仕掛品700/製造間接費700
(4)の仕訳
製造間接費600/現金600
(5)の仕訳
製品700/仕掛品700
売上原価900/製品900
売掛金2,000/売上2,000
2.の仕訳
~材料~
製造間接費500/材料500
~製品~
売上原価100/製品100
3.の仕訳
減価償却費80/減価償却累計額200
製造間接費120
4.の仕訳
貸倒引当金繰入80/貸倒引当金80
5.の仕訳
退職給付費用100/退職給付引当金300
製造間接費 200
6.の仕訳
原価差異(製造間接費配賦差異)970/製造間接費970
売上原価970/原価差異(製造間接費配賦差異)970
7.の仕訳
法人税、住民税及び事業税306/未払法人税等306
※貸借対照表上の繰越利益剰余金の金額は、試算表上の1,000円+714円=1,714円