総合原価計算の要点をまとめています。日商簿記2級合格のために、このページに掲載している総合原価計算の要点整理を覚えてから問題を解いてください。
総合原価計算要点
原価算定式 | 月初仕掛品原価+当月製造費用-月末仕掛品原価=完成品原価 完成品原価÷当月の完成品数量=完成品単位原価 |
月初仕掛品がある場合 | 平均法 →(月初仕掛品原価+当月製造費用)÷(完成品の数量+月末仕掛品換算量)×月末仕掛品換算量=月末仕掛品原価 先入先出法 →当月製造費用÷(完成品の数量+月末仕掛品換算量-月初仕掛品換算量)×月末仕掛品換算量=月末仕掛品原価 |
材料の投入 | - 工程始点で一括投入
→仕掛品の進捗度は100%。 - 月末仕掛品の進捗度より後の地点で一括追加投入
→追加材料費を完成品原価に加算。材料費の月末仕掛品の進捗度は、0%。 - 月末仕掛品の進捗度より前の地点で一括追加投入
→追加材料費を完成品と月末仕掛品に配分。材料費の月末仕掛品の進捗度は、100%。 - 工程を通じて平均的に材料を投入
→加工費と同様、完成品換算量を用いて計算します。
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加工費 | 完成品換算量を用いて計算します。 |
正常減損・正常仕損 | - 減損・仕損が、月末仕掛品の加工進捗度より後の地点で発生
→正常減損費・仕損費は、完成品のみに負担します。 平均法:(月初仕掛品原価+当月製造費用)÷(完成品数量+月末仕掛品換算量+減損・仕損の量×進捗度)×月末仕掛品換算量=月末仕掛品原価 先入先出法:当月製造費用÷(完成品の数量+月末仕掛品換算量-月初仕掛品換算量+減損・仕損の量×進捗度)×月末仕掛品換算量=月末仕掛品原価 - 減損・仕損が、月末仕掛品の加工進捗度より前の地点で発生
→正常減損費・仕損費は、完成品と仕掛品に負担します。正常減損・仕損分は、最初から投入されなかったものとして計算します。 正常仕損費を完成品のみに負担させるときは、完成品総合原価(主に直接材料費)から正常仕損品の評価額を控除します。 正常仕損費を完成品と仕掛品に負担させるときは、当月製造費用(主に直接材料費)から正常仕損品の評価額を控除します。
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副産物処理 | 副産物の評価額を主製品の原価から控除します。そのまま外部に売却できるものは、見積売却価額から販売費などを控除した額が、評価額。副産物については、仕損品の処理と同じ。 |
工程別 | 第1工程の完成品原価を、第2工程に振り替える。 第2工程では、第1工程の完成品原価を前工程費として受け入れます。前工程費は、直接材料費と同様の計算で行います。 |
組別 | 次の手順で計算します。 →組直接費を各組製品に賦課 →組間接費を各組製品に配賦 →組別の完成品原価などの計算で行います。 |
等級別 | 次の手順で計算します。 →積数を求める(各等級製品の等価係数×各等級製品の完成品数量) →完成品原価を各等級製品へ配分(完成品原価×各等級製品の積数÷積数の合計=各等級製品の完成品原価) |
要点確認問題
上記の要点を覚えているかどうかを試してください。
次の( )の中に入るのは何ですか?なお、覚えているかどうかは、上記の要点整理でご確認ください。
原価算定式 | ( )=完成品原価 完成品原価÷当月の完成品数量=完成品単位原価 |
材料の投入 | - 工程始点で一括投入
→仕掛品の進捗度は( )。 - 月末仕掛品の進捗度より後の地点で一括追加投入
→追加材料費を( )に加算。材料費の月末仕掛品の進捗度は、( )。 - 月末仕掛品の進捗度より前の地点で一括追加投入
→追加材料費を( )に配分。材料費の月末仕掛品の進捗度は、( )。 - 工程を通じて平均的に材料を投入
→加工費と同様、( )を用いて計算します。
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正常減損・正常仕損 | - 減損・仕損が、月末仕掛品の加工進捗度より後の地点で発生
→正常減損費・仕損費は、( )のみに負担します。 - 減損・仕損が、月末仕掛品の加工進捗度より前の地点で発生
→正常減損費・仕損費は、( )に負担します。正常減損・仕損分は、最初から投入されなかったものとして計算します。 正常仕損費を完成品のみに負担させるときは、( )から正常仕損品の評価額を控除します。 正常仕損費を完成品と仕掛品に負担させるときは、( )から正常仕損品の評価額を控除します。
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副産物処理 | 副産物の評価額を( )から控除します。そのまま外部に売却できるものは、見積売却価額から販売費などを控除した額が、評価額。副産物については、仕損品の処理と同じ。 |