日商簿記3級の試験範囲である有価証券購入の処理について、ポイントを徹底的に解説していきます。
有価証券とは
有価証券とは、株式や公社債などのことです。
株式とは、株式会社が資金調達するために発行するものです。
公社債とは、資金を調達するために発行する債券で、国債(国が発行する債券)、地方債(地方公共団体が発行する債券)、社債(会社が発行する債券)のことです。
有価証券購入の処理
株式を購入したとき
例えば、A商店が、B株式会社から、1株100円の株式を5株購入し、手数料20円とともに現金で支払った。この場合の仕訳は、以下のとおりです。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
有価証券 | 520 | 現金 | 520 |
有価証券を取得したときは、有価証券(資産)で処理します。
借方に記入する有価証券の金額は、取得原価を記入します。
取得原価=購入代価+付随費用
購入代価とは、有価証券自体の価額のことで、次の算式により求めることができます。
1株当たりの価額×購入した株式の数=購入代価
上記の例では、1株100円の株式を5株購入していますので、購入代価は、100円×5株=500円となります。
上記の付随費用とは、有価証券を購入するためにかかった購入手数料などのことです。
借方に記入する有価証券は、取得原価を記入する必要がありますので、手数料も有価証券で処理します。つまり、手数料は、支払い時に費用として計上することができません。
公社債を購入したとき
例えば、A商店は、B社の額面総額1,000円の社債を額面100円につき98円で購入し、手数料50円とともに現金で支払った。この場合の仕訳は、以下のとおりです。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
有価証券 | 1,030 | 現金 | 1,030 |
株式を取得した場合であろうと、公社債を取得した場合であろうと、有価証券を取得したときは、有価証券(資産)で処理します。
借方に記入する有価証券の金額は、取得原価を記入します。
取得原価=購入代価+付随費用
購入代価とは、有価証券自体の価額のことで、次の算式により求めることができます。
1口当たりの価額×購入した公社債の口数=購入代価
上記例の「額面100円につき98円で購入」とは、1口当たり100円の社債を98円で購入するということです。よって、上記算式の1口当たりの価額は、98円となります。
購入した公社債の口数は、以下の算式により求めることができます。
額面総額÷100円=購入した公社債の口数
よって、上記例の購入した公社債の口数は、10口(1,000円÷100円)です。
よって、上記例の購入代価は、980円(98円×10口)です。
よって、上記例の取得原価は、1,030円(980円+50円)です。
よって、借方に記入する有価証券の金額は、1,030円(取得原価)です。